2008.08.11
2008年の京都は紫式部が残した「源氏物語」が確認されてから千年を迎え、
毎日のように各地でイベントが行われています。
初心者向けの現代語訳を読んだことはありますが、
読めば読むほど奥深さを感じます。
シェークスピアの作品もそうですが、
時や場所を越えても変わらない人間の心・・・・
そこに魅力を感じ、また読みたいと思わせてくれます。
さて、京都文化博物館で開催されている
「源氏香の世界と現代京都画壇による源氏物語絵展」
に行ってまいりました。
日本の伝統芸能の一つである香道の世界には、
和歌や文学を主題として数種類の香木を焚き、
香りの異同を判じる「組香」と呼ばれる遊びがあります。
この組香の一つに「源氏香」というものがあり、
5種類の香木を用いて香りの異同を楽しみます。
(遊び方としては少し複雑なので、割愛します)
写真の図は、まるで記号のようですが、
5回香を聞くうち、上部がつながっているものは
同じ香りであることを意味し、なんと52通りもあるのです。
源氏物語は全部で54帖あるので、巻頭と巻末を除いたものが
それぞれの図柄に当てはめられたということです。
この源氏香の図柄は芸術性も高いこともあって、
着物や調度品、和菓子などにもデザインとして使われてきたようです。
現在でも京都を歩いていると、ときどきこの文様が
使われているのを見る機会があります。
源氏物語のお話の中にも「香り」はいろんな形で表現されています。
思いを寄せている人から素敵な香りがしたら、
ますます恋心に火がつきそうですね。
scoil sionna (スコイル シオンナ)
京都のアロマセラピー教室