2008年の京都は紫式部が残した「源氏物語」が確認されてから千年を迎え、
毎日のように各地でイベントが行われています。


初心者向けの現代語訳を読んだことはありますが、
読めば読むほど奥深さを感じます。
シェークスピアの作品もそうですが、
時や場所を越えても変わらない人間の心・・・・
そこに魅力を感じ、また読みたいと思わせてくれます。

さて、京都文化博物館で開催されている
「源氏香の世界と現代京都画壇による源氏物語絵展」
に行ってまいりました。


日本の伝統芸能の一つである香道の世界には、
和歌や文学を主題として数種類の香木を焚き、
香りの異同を判じる「組香」と呼ばれる遊びがあります。
この組香の一つに「源氏香」というものがあり、
5種類の香木を用いて香りの異同を楽しみます。
(遊び方としては少し複雑なので、割愛します)


写真の図は、まるで記号のようですが、
5回香を聞くうち、上部がつながっているものは
同じ香りであることを意味し、なんと52通りもあるのです。
源氏物語は全部で54帖あるので、巻頭と巻末を除いたものが
それぞれの図柄に当てはめられたということです。


この源氏香の図柄は芸術性も高いこともあって、
着物や調度品、和菓子などにもデザインとして使われてきたようです。
現在でも京都を歩いていると、ときどきこの文様が
使われているのを見る機会があります。

源氏物語のお話の中にも「香り」はいろんな形で表現されています。
思いを寄せている人から素敵な香りがしたら、
ますます恋心に火がつきそうですね。


scoil sionna (スコイル シオンナ)

京都のアロマセラピー教室




好きで何度か足を運ぶ比叡山の延暦寺。
濃霧に蔽われて前方5m先が見えない悪天候、でも幻想的な風景。
天気のいい日は山頂近くになると滋賀県の琵琶湖が見渡せ、
すがすがしい気持ちになります。


ところで比叡山は京都の鬼門にあたる北東に位置し、
都を守る山として昔から大事にされてきたようです。
今から約1200年前に最澄が開いた延暦寺は天台宗の総本山であり、
平成6年には世界文化遺産に登録されています。


そして多くの人が訪れる東搭の根本中堂は必見です。
お堂の中心にある内陣は暗い中に清らかな空気を感じつつ、

その内陣が参拝者の立つ位置より低いところにあり、
同じ目線に御本尊を臨むことができます。


杉の大木が多く茂る荘厳な雰囲気はまさに心洗われるのですが、
伽羅、沈香、白檀などがあり、私はここの沈香をよく家で焚きます。

甘みのある深い香りに思わず目をつむりたくなるほどに落ち着きます。
ということで、以前にお香専門店でお聞きした香木のご紹介を少し・・


沈香(じんこう)
沈丁花科の植物の幹に貯まった樹脂が土の中で熟成されてできる。
水の中に入れると沈むため、この名前が付いたとされる。


伽羅(きゃら)
沈香の中の最上品。ベトナムの限られた地域で

極めて少ない産出量での採取になるため 大変貴重な香木とされる。


白檀(びゃくだん)
東南アジアに分布し、幹の芯部を削って乾燥させて使う。
アロマセラピーでは水蒸気で蒸留させた精油をサンダルウッド(英名)として、

心には鎮静をもたらし体へは殺菌・抗炎症などに有効な植物として使われる。


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